フィットネスジムが街のいたるところにできてきた日本。身体を鍛える目的の人はもちろん、ダイエットや健康維持などにも広く活用され、ジム同士の競争も激しくなっている。
実際に通っている人の中には、「ジムで働けばトレーニングも安く済むどころか稼ぐこともできて一石二鳥ではないか?」と考える人もいるかもしれない。実際はどうなのだろうか?
ジムではどんな仕事がある?
一口にジムで働くと言っても、そこにはいくつかの職種がある。インストラクターのようにお客さんを指導する立場には経験者が優遇されるが、例えば部活動で水泳の経験があれば、スイミング部門のコーチには比較的早い段階で抜擢されるかもしれない。その場合も勤務時間中ずっとレッスンがあるとは限らないことから、受付やフロアスタッフと兼務することも多く、柔軟性が求められる。
・インストラクターの仕事・・・
マシーントレーニングのコーナーには複数人のインストラクターが配置され、マシーンの使い方をレクチャーしたり、トレーニングの流れについてアドバイスしたりする。パーソナル指導を有料で承っているジムも多く、その場合は身体の構造や栄養学などについてもより広く知見を蓄えていることが望まれる。スイミングのインストラクターについても、単に自分が泳げる・泳法を知っているということにとどまらず、受講者の年齢や経験に応じたレッスン内容を組み立て、満足度を維持向上させることがひいてはジムへの貢献になる。
・受付・フロアスタッフの仕事・・・
ジムには毎日、多くの方が訪れるが、その人たちを最初に出迎えるのが受付のスタッフである。入館(チェックイン)・退館(チェックアウト)の手続きを迅速に行うことはもちろん、入会を検討されている方にはきめ細かいフォローを行ったり、常連の方にはより気持ちよく通っていいただけるよう声掛けをしたりと、コミュニケーション能力も求められるポジションだ。フロアスタッフは使用後の器具の清掃・消毒、メンテナンスなどが主だが、ここでもお客さんとの交流は必ず発生するだろう。気持ちよく利用していただくための立ち振る舞いが重要だ。
・監視員の仕事・・・
プール、ジムエリアの監視、器具説明などを行う。インストラクターやフロアスタッフが交代で担当するジムも多く、専任で募集していることはあまり多くない。
ジムで働く人の雇用形態と待遇
ジムで働く人の雇用形態のおおよそは下記に当てはまる。
・アルバイト・・・
フィットネスジムなどの、指導員や受付などのスタッフなどの場合に多い。設備の説明や、施設内の部分管理をするケースが多い。
・契約社員/正社員・・・
フィットネスジムでのトレーナーや、施設管理などで多く見受けられる。体の鍛え方や、事細かいトレーニング指示はアルバイトなどの方ではほぼすることはなく、特定の技能を持った方が行う場合が多いため、契約社員のトレーナーなどが行なっているケースが多い。
・フリーランス・・・
特にトレーナーに多い。とりわけ、コナミなどのジムでは、トレーナーとしての資格保持をしているフリーランストレーナーを雇用し、ユーザーに対して適切なトレーニングメニューを提供している。
ジムの仕事はこんな人に向いている
ジムの仕事の多くは資格が無くても始めることができ、経験も実務の中で身に着けていけば良いことが多いが、これだけ多くの企業がフィットネス業界に参画している今、顧客の目は少なからず厳しくなっているとも言える。そのため、仮にアルバイトであっても、当事者意識をもって業務に当たることが求められる。そうした責任も伴う一方で、空いた時間や福利厚生でジムのサービスを受けられることもあることから、トレーニングが好きな人にとっては恵まれた環境と言えるだろう。
《ジムの仕事に向いている人・求められるもの》
・人と話す・交流するのが好きな人
・身体を動かすのが好きな人
・事務作業も苦ではない人
・担当以外の仕事も積極的に覚えられる人
競争が増すジムの世界、まずはリサーチを
メディアの影響もあってここ数年でジムの存在がより身近になったという人も多いかもしれないが、その分競争も激しくなっているのがフィットネス業界である。コナミやjoyfit、エニタイムなどネームバリューが強さを持つのか、価格競争やサービスクオリティの追求で秀でたところが生き残るのか…そこは働く一人ひとりのモチベーションや工夫にも左右されるだろう。少しでも働く側に興味を持った人は、ぜひ自分でも詳しく調べてみよう。