スポーツトレーナーになるには?コンディショニングを担う影の立役者。資格や適性は?

フィットネスジムやパーソナルトレーニングの広告が至るところで見られるようになった昨今。そうした場を始め、人々のコンディショニングを担うスポーツトレーナーに一度は興味を持った人も多いかもしれない。

ただ、いざ関心があってもどういったところで学べばいいのか、資格は必要なのか、そもそも自分に適性はあるのか…迷うポイントはいくつもあるだろう。実はスポーツトレーナーは、なること以上に、その道で長く活躍することが難しい。心を決める前に詳しく確認しよう。

スポーツトレーナーになるには【勉強・資格編】

スポーツトレーナーになるには、必ず資格が必要というわけではないものの、人の身体を診てケアをする立場ということを念頭に置かなければならない。繊細かつ個々により特徴を持つ人間だからこそ、支える立場として相応の勉強や資格があることが望ましい。

身体づくり、トレーニングのエキスパートであるスポーツトレーナーには、身体の機能や働き、運動学やスポーツ医学をはじめ、幅広い領域の専門知識と技術が求められるため、大学や専門学校などの養成施設で必要な知識と技術を習得し、何らかの資格をもってプロを目指す道のりが一般的である。

どの資格を取得するかは個人のめざす方向や大事にしたい考え方や治療法によるが、例えばアスレティックトレーナーや柔道整復師、鍼灸師、理学療法士などが挙げられる。どれを取るにしても勉強は欠かせず、身体の構造や機能、運動生理学、スポーツ医学などの専門知識やトレーニングに関する知識、テーピングやアイシングといった応急措置に関する知識や技術が必要である。

スポーツトレーナーになるには【経験・適性編】

資格を取る場合は、定められた実習等があることはもちろん、資格取得や就職に向けて動いている最中から自発的に現場経験を積む人も増えている。

なぜなら、目の前の選手や対象者の状況に応じた適切な判断やケアを迅速に行わなければならないため、判断力、フレキシブルに対応できる引き出しの多さが重要である。

それがゆえに、部活動やクラブチームに学生トレーナーとして帯同したり、インターンシップで経験を積むなどをすることによって、実際に使える力を培うような機会が増えている。

トレーナーに限ったことではないが、人間を相手にする職業であればあるほど、人間の機微や個性を理解し、フォーマッタブルにならない柔軟さが求められる。技術ももちろんだが、「人間性」「信頼性」も大事にしたい。

知識や技術を大前提に、「らしさ」「強み」を見出そう

日本においてはトレーナー職の定義が厳密に定められていないものの、実際現場で活躍するには、生身の人間を扱うゆえの十分な知識や技術、そしてキャリアプランに応じた実績が必要ということがわかっただろう。

もちろん最初から完璧にできる人はいないが、逆にひとたび希望のポジションにたどり着けたとしても、プロとして常にアップデートしていくことが求められる。一見がんじがらめのように感じるかもしれないが、最終的に大事なのは、自分だからこその「らしさ」「強み」。

人間対人間の商売だからこそ、学問や理論といったベースを大事にしながら、自分だからこそできるケアやアドバイスを大切にしていこう。