「スポーツメーカー」ってどうなんだろう。スポーツの競技経験があれば、一度は就職先の候補として考えたことがあるのではないだろうか。
競技者時代に、使っていたブランドは、いつになっても印象に残っているものだ。
そして、いざ自分が進路を決めないといけないとなった時に、”スポーツが好き”という軸を持っている人は、とりわけ、この「スポーツメーカー」という選択肢が頭によぎるに違いない。
2020年の東京オリンピックや、現在行われいているラグビーワールドカップなど、国際的なスポーツの祭典が目白押しの昨今。
スポーツメーカーのロゴや、最新のモデルの発表など、動きもわかりやすく顕著なこともあり、他業界に比べスポーツメーカーを進路として希望している学生は、非常に多い。
それでは、採用倍率の高いスポーツメーカーで働くにはどうしたら良いのだろうか。本記事では、スポーツメーカーへ就職するにはどのようにすればいいのか詳しく解説をしていく。
業界の状況や求められる人材を知る事によって、スポーツメーカーを志望する他の学生に差をつけよう。
スポーツ業界で働く=スポーツメーカー?知っておくべきスポーツ業界の主要プレイヤー
まず、なぜスポーツメーカーは志望する学生が多いのだろうか。まずあるのは、スポーツに関わる仕事の選択肢にあると考えられる。
日頃から関わりがあり、給与水準が一定を超えている仕事というと、単純想起で思い浮かぶものといえば、そのほとんどがスポーツメーカー に集約される。それほど、スポーツに関わる仕事の代名詞になっているのである。
しかし、スポーツに関わりながら働くことの選択肢は、もちろんそれだけではない。
スポーツチームはもちろん、国際大会の運営を行う広告代理店、スポンサーセールスやマーケティングを請負う代理店、リーグのデータを扱うコンサルティングファームなど様々な関わり方がある。
そういった、スポーツ業界における主要なプレイヤーを把握し、どのようなステークホルダーが存在しているのかを把握することが、非常に重要なポイントである。
スポーツメーカーを就職先の一つとして検討する際、他の選択肢がある中で、「なぜスポーツメーカーで働きたいのか」という根本の理由が、明確になりやすいからである。
スポーツ業界周辺の理解をする事によって、他の選択肢を選ばずスポーツメーカーを選ぶことの妥当性が明確になるため、面接時に説明をする時に納得感があり、他の志望者より一歩リードすることができるだろう。
激変必死!!スポーツメーカーを取り巻く環境
現在、国内ではスポーツ業界の市場規模の推移は、堅調に伸びてきている。
平成30年にスポーツ庁によって発表された「新たなスポーツビジネス等の創出に向けた市場動向」には、2015年次に5.5兆円だったスポーツ業界の市場規模が、2020年には10.9兆円、2025年には15.2兆円になる見込みを示している。
スポーツメーカーの業界規模は推計1兆1,048億円であり、業界をけん引しているのは、ランニング用品や関連のウエア、それに登山やアウトドア関連の用品だと言われている。
この背景にあるのは近年の健康志向の上昇や、消費者で最も多い属性である中高年に広がる登山やアウトドアブームである。
スポーツメーカーといえば、野球やサッカーなどの競技用スポーツ用品を思い浮かべる方もいるかもしれないが競技スポーツ自体の人気低下や少子化の影響もあり、そうした競技用スポーツ用品自体の売上は、減少傾向なのが実情のようだ。
また競争力の高い海外スポーツメーカーの存在は、依然として国内メーカーの脅威だ。そのため海外に販路を広げ、業績の拡大やブランド力の強化に取り組むメーカーも数多い。
とはいえ、国内スポーツメーカーは全てが好調とは言い切れない現状がある。
アシックスは、2018-2019年に、200億円の特損を計上したり、アンダーアーマーの総合代理店を担っているドームは、2018年期の業績が思いの外、振るわなかったことや、DHSのサプリメントにドーピングにみなされる要素が含まれていたことがわかり、業界を震撼させた。
上記のように、スポーツメーカーという業界の中でも、劇的な変化や驚くような事象が怒っている。
その事実を知った上で、スポーツメーカーへの志望動機を固めていくことをお勧めする。
あなたは当てはまる?スポーツメーカーに求められる人物像とは?
スポーツメーカーに固執した話ではないが、スポーツメーカーへの就職を希望する人物と、スポーツメーカーが欲しい人材の人物像は必ずしも同じではない。
つまり、スポーツが得意であったり、単にスポーツが好きであるという理由だけで、簡単にスポーツメーカーへ就職できるものではない、ということだ。
もちろん、そうした点はアピールするポイントとして活用できる可能性がある。しかし、より重要であるのは企業が本当に求めている人物像を探ることである。そこにスポーツメーカーへの内定を獲得する鍵があると言っても過言ではないだろう。本段落では、その一部をご紹介しよう。
物怖じせずグローバルな環境下で活躍することができる
ラグビーワールドカップやオリンピックに代表されるように、スポーツは国際的な関心事の一つである。
スポーツは、世界各地で愛され、土地に根付いているため、製品の需要は正解規模にわたる。実際に、海外の主要スポーツメーカーは、グローバル展開によって大きな成功をおさめたと言われている。
国内のスポーツメーカーも、ほぼ全てのメーカーが海外マーケットを視野に入れて事業展開をしている。国内では少子化の懸念もあり、より海外進出を強化するメーカーも少なくない。
このような状況下であるからこそ、スポーツメーカーはグローバルに活躍できる人材を強く求めています。
国内では少子化の懸念もあり、より海外進出を強化するメーカーも少なくない。このような状況下であるからこそ、スポーツメーカーはグローバルに活躍できる人材を強く求めています。
語学力はもちろんのこと、物怖じしない対人スキルや交渉力などの素質が必要である。したがって、海外での長期留学の経験や、資格などを取得することは、非常に有利に働く可能性がある。
海外市場は、国内以上に競争が熾烈であるため、上記を備えていることは、周囲との明確な差別化になるに違いない。
開発職は専門的な知識が必要
スポーツメーカーでの仕事は、売るだけではない。むしろ、スポーツメーカーの源とも言われるのは、開発力にある。
スポーツシューズやウェアなどの製品には、最新工学研究が駆使され、開発されている。膨大かつ緻密な計算と研究が積み重ねられて、素晴らしい製品が世に出回っているのだ。こうした商品の開発に関わる開発職のほとんどは、理工学部系からの登用である。
また商品のデザインは美術やデザインを学んだデザイナーが担っている。こうした多岐にわたる職種の人材に支えられているのが、スポーツメーカーなのだ。
スポーツメーカーへの就職を悩んでいるあなたへ
スポーツメーカーで働くことを希望するのであれば、理解しなければいけない点は多岐にわたる。ただ、勉強ができればいいわけでもなく、単にスポーツが好きであればいいという訳でもない。
自身が最も活躍の場として選びたい環境を、正確に理解し、その場に適応できる素質のある人材としてスポーツメーカー に見せつける必要がある。
その上で、上記で述べた、周辺環境や主要プレイヤー、企業が何を求めているのかを正確に理解することが、内定への第一歩といえるだろう。
全ての人に、開かれているからこそ、他の学生と差別化をはかり、自身が選ばれるように、そして認められるように先手を打っていくことで、将来のキャリアを自らの手で引き寄せることができるのだ。
ぜひ、紹介した内容をもとに、今一度、就職活動を進めてみてはいかがだろうか。