スポーツ業界は毎年志す人も多く、他業界からの中途入社もいることを考えると、狭き門であることはやむを得ない。これから就職活動をする人の中には、何かしらアドバンテージになることがあるなら是非やりたい…といった人もいるだろう。人脈や実務経験といったことを耳にしたこともあるかもしれないが、果たして何が正解なのだろうか?
本記事では、スポーツ業界に入るために、学生時代などにスポーツ業界でアルバイトをすることがアドバンテージになるのか、またその他のスポーツに関わる仕事に就くために、アドバンテージになる要素を示唆する。
スポーツ業界への近道にまつわる〇と×
スポーツ業界の人に話を聞くと、現場で働く人と知り合いで~という人がいたり、競技実績としても華々しいものを持っている人が散見されたりと、何か特筆するものが必要な印象かもしれない。こうした傾向や噂は本当なのだろうか?
・競技実績…【△】
競技面で長けているからといってイコール仕事もできるとは限らないが、粘り強く取り組み、最終的に成果が出るまでやり抜いているという証拠があるのは大きい。適性やコミュニケーション能力で並んだ時に、成果がアドバンテージになることは考えられる。
・人脈…【×?】
よく耳にする噂として“人脈”という人は多いだろう。現に「~と知り合ったのが縁で入社できた」といった話はあるし、無いよりある方が可能性は高まるかもしれない。ただ、もちろん個人としてスキルや知見を持っておかなければ活躍はできないし、採用する側にも見る目があるわけで、総じて人脈はあくまできっかけの一つに過ぎない。人脈を築けるくらい、足と手を動かそうとまず意気込むくらいがオススメだ。
・インターン・アルバイト…【〇】
前提としてインターンやアルバイトをしたからといって、そのまま採用されるほど甘くないケースも多い。ただ、仕事に対する姿勢を現場社員に直接見てもらえるというメリットがあるのと、自身にとっても実務を通してビジョンを明確にできる可能性が高い。採用面接で誰を面接しても志望理由が似たり寄ったり…ということも多分にある話で、そのような時に自分の言葉で話せるだけの材料があるのは大きいだろう。
・海外経験…【〇】
メジャーリーグや海外サッカーなどへの日本人選手の参入はもちろん、マイナースポーツなどでも練習拠点を海外に置く選手は増えてきた。仮に日本のスポーツメーカーやクラブであれ、海外を視野に入れたマーケティングや販路の拡大は確実に強まる傾向のため、海外経験や語学力で秀でたものがある場合はアドバンテージになるだろう。現に、海外拠点を持つような企業も多い。そう言ったことから、非常に意義深いアドバンテージになりうるだろう。
経験したもの勝ち!?スポーツ業界のアルバイト
スポーツ業界の就職に「これがあれば絶対!」というものがないのは事実だが、この業界に限らず、漠然とした志望理由で業界を志す人は、面接側からすると埋もれる(印象に残らない)可能性がある。何をもって印象に残すかはぜひ各自で考えたいところだが、きっかけの一つにアルバイトやインターンシップで現場に出てみることはオススメしたい。主には下記のようなものがある。
・試合会場スタッフ…プロ野球やJリーグなど規模が大きい試合会場を中心に、求人誌等でアルバイトスタッフを募っていることが多い。所属が警備会社やイベント会社になることも考えられるが、ひとつの試合に対してどれだけの人がどのような形で携わっているかをリアルに見られるチャンス。クラブによっては学生スタッフを積極的に募集しているところもあるので、ぜひチェックしてみよう。
例)フウガドールすみだ 学生スタッフの募集
・DTC(Direct to Customer)…スポーツメーカーのインターンシップというと、あっても時期が限られていたり採用数としてもかなり少ないことが多いが、直営店などエンドユーザーと接することのできる部分では、メーカーによってアルバイトを受け入れているところも多い。社員と一緒に働くこともできるので、鮮度の高い情報に触れられることは間違いないだろう。
例)nike 直営店アルバイトスタッフ募集
・スポーツ関連企業…一口に「スポーツ業界」と言っても、プロスポーツクラブやメーカーのように思いつきやすいところに限らず、あらゆるフェーズにあらゆる仕事が存在し、それを動かしているのはほとんどが“人”である。積極的に調べたり話を聞いてみたりして、気になった企業で働けるポジションは無いか聞いてみることもオススメだ。
まずは一歩踏み出すきっかけづくりを
実のところ、“何が絶対”みたいなものはないが、モチベーションのためにもリアルな経験はあるに越したことはない。仕事力をベースに誇れる実績や語学力があれば、夢へ一歩近づくことは間違いないだろう。
少なくともアクションを起こすことができれば、他の志望者とは大きな差ができると言い切ることができるだろう。
きっかけが欲しいという人には、WPP(World Player Project)も選択肢の一つとしておすすめしたい。金銭的な自己投資は発生するが、その分、そこで学んだことや現場で積み重ねた経験は将来の大きな糧になりうる。環境の“質”を今日から上げるべく、まずは説明会に参加してみよう!